いよいよ冬本番。
おのくぼの花は露地栽培ですので、当然のことながら暖房設備のあるビニールハウスはありません。したがって、この時期は花もほとんどなくなり畑もめっきり寂しくなります。
宿根草は地上部が枯れ落ちても基本的には冬を越せますが、耐寒性が低い宿根草はそのままだと冬を越せずに枯れてしまう場合もあるので、株元に藁を敷いたり、寒冷紗やビニールで全体を覆うといった対策が欠かせません。
そんな厳しい環境の中でも、数少ない切り花がありますのでご紹介します。
葉牡丹(ハボタン)
科・属:アブラナ科アブラナ属
開花時期:12月頃
冬の花壇や正月飾りに欠かせない植物として古くから栽培されています。
おのくぼで栽培しているものは切り花用の高性種で、クリスマス向けのフラワーアレンジメントや花束、正月飾りとして人気があります。
クリスマスローズ(原種)
科・属:キンポウゲ科クリスマスローズ属(ヘレボルス属)
開花時期:12月頃
別 名:ヘレボルス・ニゲル
クリスマスローズという名前は、クリスマス頃から咲くこの原種の「ニゲル」を指しています。
常緑の多年草で、低い位置でたくさんの花を一斉に咲かせます。清楚な白い花を横向きに咲かせるのが特徴です。咲きすすむにつれて花弁は緑に変化していきます。
南天(ナンテン)
科・属:メギ科ナンテン属
開花時期:6~7月
晩秋から初冬にかけて艶やかな赤い実を付け、めでたい縁起物としてお正月に欠かせない花材です。また、名前が「難を転ずる」に通じることから、昔から縁起木として珍重され、火災除けや魔除けとしても多くの家に植えられるようになったそうです。
柊(ヒイラギ)
科・属:モクセイ科モクセイ属
開花時期:6~7月
葉を触ると「ひいらぐ(ひりひりと痛む)」ことから、「ひいらぎぎ(疼木)」となり、次第に「ひいらぎ」になったのが名前の由来だそうです。老木になるとこの刺がなくなり葉も丸くなります。小さな白い花びらを持つ花が集まって咲き、花びらがクルンと反り返るようなところが特徴です。